SSIMを比較してみよう

SSIMで検索してみると、2つのBMPファイルを比較してSSIMを算出するソフトがあったので、これを用いてサンプル画像の正確なSSIMを出してみよう。
SSIMとは・・・

SSIMはWangらによって提案された、歪み画像の原画像に対する劣化度を客観的に計算し評価する手法です[1]。
画像の客観的評価法として広く用いられているPSNR法に比べ、より人間による主観評価に近い結果が得られるとされています。H.264エンコーダのx264でもこの手法を採用しています。

参照:http://www5a.biglobe.ne.jp/~kura-hp/soft/ssim/ssim.htm


参照元のサイトにあるSSIM Calculatorを用いて先日作ったサンプル画像を比較してみる。

QP SSIM(RGB) SSIM(YUV) SSIM(Y)
0 96.265632% 94.853816% 99.550822%
20 94.033215% 93.389109% 97.606350%
25 91.927825% 92.096554% 95.659756%
30 88.145075% 90.174500% 91.975265%
35 81.792084% 87.098513% 85.731619%
40 72.968549% 83.251877% 76.762082%
45 61.731790% 78.326874% 64.780916%
50 50.700377% 73.349683% 52.675750%

(RGBは3原色での比較。YUVは輝度(Y)と色差(UV)での比較。人間の目は色の差よりも輝度の差に敏感なのでYUVでの比較の方が感覚と一致する)
ちなみに原画を1/2に縮小(Lanczos3にて再サンプリング)した場合のこの数値は以下のようになる。

SSIM(RGB) SSIM(YUV) SSIM(Y)
1/2 77.211415% 87.629143% 77.642195%

輝度のSSIMに注目して以上の結果を考えると

  • 99.5%程度の一致ですら人の目で差が判別できる
  • QPの値が下がるほどこの数字の低下の幅が大きくなる
  • SSIM(Y)がSSIM(YUV)よりも低くなるとかなり見苦しい
  • サイズを半分に縮小するとそれだけでQP40程度まで画質が下がる(但し1枚の絵の情報量は1/4になるのでビットレートが同じならば劣化はQP30程度?)

といえるのではないだろうか?